人権の花運動は、子どもたちが協力して花の種や苗を育てることによって、生命の尊さを実感し、その中で、豊かな心を育み、優しさと思いやりの心を体得することを目的としています。昭和57年度から全国で取り組まれており、山鹿市では、菊池市と1年交代で実施しています。
令和7年度は山鹿市立大道小学校が実施校に決定し、全校児童251名と山鹿人権擁護委員協議会人権擁護委員が共同で花を育て、命の大切さを学びます。
~個性を咲かせ、命をつなぐ~ 大道小学校「人権の花」運動
活動の記録を随時更新していきます。
種子伝達式(5月12日)
令和7年5月12日(月曜日)、大道小学校にて「人権の花運動種子伝達式」が行われ、昨年度の実施校である菊池市立戸崎小学校の児童が育てた花からとれた種が、熊本地方法務局山鹿支局 森支局長から大道小学校の児童代表に手渡されました。人権擁護委員協議会 北川会長からは人権啓発グッズがプレゼントされました。
人権の花運動に取り組むにあたり、6年生の子どもたちは「人権とは何か?」「花と私たちに共通するものは何か?」などを事前に学習し、児童13名が代表して発表しました。そして、子どもたちが考えた「個性を咲かせ、命をつなぐ」という取り組みのスローガンをみんなで共有しました。
取り組みの中では「はるかのひまわり」の種を鹿北小学校より譲り受け、育てることも発表されました。「はるかのひまわり」とは、阪神淡路大震災で亡くなった「はるかちゃん」の自宅跡地で咲いたひまわりです。このひまわりの種が全国各地に無償配布され、受け継がれ、命の尊さや災害を忘れない思いを伝える象徴となっています。
種まき(5月30日)
5月30日(金曜日)、全校児童で人権の花の種まきを行いました。人権擁護委員さんから「人間だけでなくすべての命はつながっています。次の学校に種をつなげられるよう大切に育ててほしい」との言葉をもらってスタートしました。
1・2年生はヒメヒマワリ、3・4年生はセンニチコウ、5・6年生はマリーゴールドの種をまきました。種まき後は水をたっぷりあげて、これから毎日欠かさず水やりを続けてお世話していきます。
事前に種をまいて15cmくらいに成長した「はるかのひまわり」の苗も各学年の花壇に植えました。
種まき後、5・6年生は体育館に移動し、人権擁護委員さんからインターネット上の人権問題についてのお話を聞きました。携帯電話のマナーをテーマにした動画を見た子どもたちは「LINE(ライン)で感情を伝えることは難しいので気をつけたい」などの感想を出し合い、情報モラルについて自分のこととして考えました。
観察会【1・2年生】(6月30日)
6月30日(月曜日)、低学年児童のクラスで人権教室と人権の花の観察会を実施しました。1年生クラスでは「白い魚とサメの子」の紙芝居の読み聞かせ後、子どもたちは仲良く元気に感想を発表しあっていました。
2年生クラスでは「ずっとともだちでいたいから」という紙芝居の後、人権擁護委員さんからの「友だちと仲よくするためにどうしたらいい?」という質問に、友達とけんかした時の仲直りの経験などを通して、自分の考えをしっかり発表していました。
人権の花の観察会では、1・2年生がまいたヒメヒマワリの種はしっかりと芽を出しており、子どもたちは葉っぱの枚数を数えるなど、成長具合を観察しました。人権擁護委員さんから「みんなが一生懸命お世話をしたから芽が出た。花だけでなく、友だちも大切にしてほしい」とまとめがありました。
同じ日、3~6年生の児童たちは、苗用ポットで育てたセンニチコウやマリーゴールドを植木鉢に植え替えていました。これから一人一鉢ずつ、自分の花を育てていきます。花壇では、はるかのひまわりも大きく育っていました。