1 名称
肥後琵琶 最後の琵琶法師山鹿良之の世界 国無形文化財選択50周年
2 開催趣旨
山鹿市立博物館では肥後琵琶が昭和48年(1973)に国の「記録作成等の措置を講ずべき無形文化財」に選択され、令和5年で50年の節目を迎えることから、その歴史と魅力を紹介するための企画展を開催しました。
琵琶は中央アジアから伝来した楽器で、わが国で発展を遂げました。古く肥後地方には盲僧が多く、かまど払いや新築祝いなどに琵琶を弾きながら仏教の経文を唱えることが行なわれており、独自の琵琶文化が生み出されました。
今回の企画展ではかつて各地で活躍し、名人として知られた演奏者の山鹿良之(やましか-よしゆき、明治34年-平成8年/1901-1996)の資料を中心に展示し、あわせて後継者による最近の演奏活動についても紹介しました。
3 期間
令和5年10月22日(日曜日)から令和6年2月25日(日曜日)まで
4 展示内容
(1) 肥後琵琶の世界…楽器としての肥後琵琶について構造や特徴を解説する。
(2) 山鹿良之の活動…南関に生まれた山鹿良之師は、膨大なレパートリーと卓越した演奏技術から「最後の琵琶法師」とも称された。山鹿師の演奏を紹介するとともに、本市の研究者との交流を紐解き、山鹿師が生前に楽器など関係資料を当市に寄贈した経緯を明らかにする。
(3) 新たな胎動~令和の肥後琵琶演奏者…山鹿良之の孫弟子にあたる岩下小太郎氏(南関町地域おこし協力隊)による近年の啓発活動を紹介する。
5 関連行事
演奏会
演奏者/岩下小太郎氏(肥後琵琶乃会、南関町地域おこし協力隊)
日時/令和5年12月15日(金曜日)10時
会場/山鹿市民交流センター 中会議室
参加者/50名
講演会
演題/「肥後琵琶の発掘と顕彰に貢献した山鹿の人たち-木村祐章と原口長之を中心に-」
講師/木村 理郎氏(山鹿文化協会顧問)
演奏/岩下小太郎氏
日時/令和6年1月21日(日曜日)午後1時30分~3時
会場/山鹿市立博物館(山鹿市鍋田2085)研修室
参加者/25名
講演会のようす
6 協力
熊本県教育委員会、南関町、南関町教育委員会
岩下小太郎氏(肥後琵琶乃会)、木村理郎氏(山鹿文化協会顧問)、後藤昭子氏(肥後琵琶乃会)、兵藤裕己氏(学習院大学名誉教授)